2025年1月と2月にはダージリン地方、アッサム地方ともに適度な降雨に恵まれましたが、3月には全く雨が降らず4月10日ごろまで干ばつ状態が続きました。本来ですと3月後半から4月上旬に良質な茶葉が多く採れる時期なのですが、干ばつ状態が続いた事と気温も上がらなかったために4月中旬までの収穫量は昨年と比べて40%ほど減少したようです。ダージリンは品質の良い茶葉が少量だったこともあり高値取引となりました。今年は久し振りにセリンボン茶園のDJ-1を買い付けることが出来ました。今回唯一のオーガニックティーです。タルボ茶園の紅茶はクローナル種(中国種とアッサム種の交配種)、ミム茶園は中国種です。アッサムは毎年国内の需要を最優先にするため、粒の大きいBOPやBPSは国内用に潰されて出荷されるので、思うような茶葉のサイズと、数量の確保が難しいのが現状です。また、今年は干ばつや低温のために害虫が多く発生し、やむなく農薬散布する茶園が多かったために日本に輸入される水際での残留農薬検査の割合が多いようで、今回の便もモニタリング検査に指定されて発売が遅くなってしまいました。年に一度のこの時期にしか味わうことのできない新鮮な若葉の香るファーストフラッシュをぜひお試しください。
ダージリンの南西部、ネパールとの国境に近いロンボンバレーの山の斜面に茶畑が広がる。1995年よりバイオオーガニック農法を取り入れ、1997年からはバイオダイナミック農法を取り入れるなど早い時期からオーガニック製法にこだわり品質の良い紅茶の生産に前向きに取り組んでいる茶園。 中国種の茶葉から作られた紅茶の薄い色合いの茶液は、味わいにも透明感があり、青い若葉の渋みはすっきりと、そして香ばしい余韻が香る大人っぽいイメージのオーガニックティー。
創業1850年〜1864年創業の茶園でダージリン南西の標高1524mのミリクバレーのネパールとの境界線に位置している。2010年よりバイオオーガニック農法を取り入れている。タルボの語源はレプチャ語で「救われた場所」という意味。その昔、大きな森林火災がありそれを逃れた地域をタルボと呼んだことからきている。アッサム種と中国種を掛け合わせたクローナルの品種から作られた少し大き目で青々とした茶葉から抽出した紅茶液は、若葉の香りが爽やかに漂い奥行きと重厚感のあるしっかりとした味わいがあり、あとに残る程よい渋みがすっきりと爽やかな余韻として楽しめる。
1836年創業。ダージリンの西、標高1310mに位置し、2010年から一部をバイオオーガニック農法に変更している茶園。その昔、英国人の所有者が亡くなりそのあとを継いだMEM夫人の名前から茶園の名がMIMと呼ばれるようになった。中国種の茶樹から作られた茶葉は芯芽が多く含まれて、その紅茶液はファーストフラッシュらしい透明感のある薄い色合いで、若々しい渋みと青い若葉の香りが漂う。そしてフレッシュな渋みは次第に口の中でまろやかに広がり優しい余韻が味わえる。
アッサム州を流れるアジアで4番目の大河のブラマプトラ川の南岸側の標高95mの比較的低地の肥沃な土地に位置する茶園。敷地が490ヘクタールという広大な地域に茶畑が広がっている。 透明感のある、少し明るめの赤褐色の色合いの紅茶液からは芳醇な香りが立ち上り、蜂蜜のような優しい甘みとまろやかなコクを味わえる。そしてミルクを入れるとミルクの甘みが引き立ち、ミルクティーにも最適な紅茶。